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2016年2月9日火曜日

何を売るのか 演奏家・演奏団体が考えるべきこと




こんにちは!謎の肩書の男、梅本です。


このブログでは、

クラシック音楽をもっと身近に!

もっと広く人々の生活の中に根差すように!

を目標に、主にオーケストラ、バンドの

web上でのPR・マーケティング戦略について語ります。


その前に整えておかなければいけないことが山ほどあるので

まずはじっくりやっていきましょうね。



さて今日は「何を売るのか」ということで。


演奏団体が売るものってのは

チケットが有料か無料かに関わらず

演奏そのもの・・・でもあるのですが

これは言い換えれば「時間」だと思います。


自分が映画や読書、または演奏会に行くとき、

対価を払いますよね。

それは何に対する対価なんでしょうか?


それはおそらく「非現実的な時間」に対する対価なんではないでしょうか。


ビジネス書を読んでいる時ですら、

「この本を読めばレベルアップした自分になれるのではないか」

という「まだ現実になっていない」という意味で

非現実的な時間を買っているんじゃないでしょうかね。


なので基本的にまずはお客様に「時間」を売っているんだ、と思って間違いはなさそうです。

逆にお客様の時間を奪っていることにもなりますので、手抜きは許されない。

人の命に時間の限りがある以上、時間は命に等しいものです。

命を奪いながら、よりよく生きていくための新しい命を吹き込む。

それが演奏会なのではないでしょうか。

皆さんそういう緊迫した命のやりとりの世界で生きておられることと思います。

(そうであってほしいと願います)


まあ以上は音楽イベントの基本の「売るもの」になるのですが、

このブログはあくまでもWEB戦略を考えるのに役立つお話をしたいので、

そういった視点で「何を売るのか」についてあらためて考えてみたいと思います。


前回までにお話した「ビジョン」と「ターゲット」が決まっていれば

自分のバンドが売りに出せるものもおのずと具体的になってくると思うのですが、

まず「売れるもの」として考えられるものを色々挙げてみましょうか。

【無形のもの】

・演奏

・時間

・サービス(おもてなし)

・MC

・演出

・演目

・ゲスト

・ちょっとした講演、解説


【有形のもの】

・CD/DVD

・楽譜

・書籍

・パンフレット

・チラシ

・ポスター

・サイン

・バンドのオリジナル公式グッズ

・地域の特産品や飲食物など


パッと思いつくところではこんなところかな。

もちろん会場によっては物販不可、飲食スペースもなし、という場合もあるので

会場選びにも影響が出ます。


以上の売り物をふまえて「何をウリにするか」について考えてみましょう。


「バンドの過去を振り返ることもできる物販のあるコンサート」

「ゲストのサイン会があるコンサート」

「極上のおもてなし、贅をつくした飲食も楽しめるコンサート」

「0歳からでもOKなアットホームな時間を提供するコンサート」

「フレンチ・プログラムをフランスのワインとともに楽しめるコンサート」

「クラシックの歴史を誰それの解説とともに紐解きながら楽しめるコンサート」


などなど、売り物の組み合わせで公演の「ウリ」が浮かび上がってきますよね。


この「ウリ」を明確にしたうえでさらに自分のバンドが持つ価値をプラスしてPRを行うわけです。


ただ単に「演奏会あるよ、来てね」とは全くレベルが段違いのPR戦略を練ることが出来ますね。


「ビジョン」「ターゲット」と同じく「何を売るか」というのは非常に大事な決め事です。

演奏会の企画前にバンドの財産(売り物)、資金(新しい売り物の調達)についてもしっかりと考えてみましょう。






それではまた次回。








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